G1を制したザック・セイバーJr.が語った日本と新日本プロレスへの深い愛

ザック・セイバーJr.【撮影:Koba】
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水の陣で今年のG1クライマックスに臨んだザック・セイバーJr.。

開幕前のインタビューで語った『キャリアは失敗だったことになる』というパワーワードは、シリーズ通して頭の片隅に残る印象的な言葉となりました。

ザック『今年の「G1」で優勝することができなかったら、たとえこの後「G1」で優勝できたとしても、俺のこれまでのキャリアは失敗だったことになると思っているよ』

引用:新日本プロレス

 

結果、ケニー・オメガ以来となる外国人レスラーとしてG1制覇を成し遂げたザック。

オカダカズチカやウィル・オスプレイ等が居なくなって最初のG1で成し遂げた偉業は、最高のタイミングでの優勝とも言えるでしょう。

多くの新日ファンがザックの優勝に歓喜した瞬間でした。

 

これまでも度々日本への愛が滲み出ているザックですが、日本にまつわるエピソードを2つご紹介します。

1つ目はザック初優勝の翌朝に公開された東京スポーツ紙の記事です。

ザックは日本へのリスペクトと新日本プロレスへ所属であることの拘りを語りました。

日本のプロレスに出合わなければ、プロレスを続ける気にも、そもそもレスラーになる気にもならなかったとつくづく思う英国のレスリングシーンに参加した時からの目標は日本に行くだけでなく、日本のトップに立つことだった

『その後の他団体からのオファーも同じように感じている。いろいろな環境でプロレスをするのが嫌いなわけではない。私は世界中でプロレスをしたいけど、あくまで新日本のレスラーとしてだ

G1王者、IWGP世界王者として、他のどの外国人レスラーよりも多くのことを成し遂げようと思っている私ほど日本を理解し、日本を愛しているトップ外国人はいないと思う

引用:東スポWEB

 

もう一つは2年前位に日本で最も長い歴史を持つ英文ライフスタイル誌「Tokyo Weekender」(以下TW)で語った、日本を選ぶことになった理由です。

下記はTWで語ったインタビューの翻訳の一部になります。

TW『なぜ日本なのか?日本という国に興味があったのでしょうか?それとも、日本のプロレスに惹かれたのでしょうか?』

ザック『日本に来ることは、レスリングをする上で最大の焦点だったからです。私が子供の頃、アメリカのプロレス団体、WWFやWCWで日本人レスラーが少し活躍していました。Tajiriや獣神サンダーライガーは、イギリスの無料放送のテレビで土曜日の午後に見ていたことを覚えています。

練習にはみんなVHSテープを持って来ていて、僕はNJPWの歴史上最も有名な大会のひとつである「スーパーJカップ’94」を見せてもらいました。日本でのプロレスの見せ方を見て、私はプロレスラーになりたいと思っただけでなく、ここでプロレスをしたいと思いました。私はアニメや日本のポップカルチャーの熱狂的なファンではなかったので、日本のプロレスが私にとってそれに相当するものでした』

 

オカダ、オスプレイ等が抜けた最初のG1であり、誰が優勝するかは例年以上に大きい意味合いがありました。

誰がこれからの新日本の舵を握るのか。

決してリングの上は1人で成り立つ世界ではありませんが、日本を愛するザックが先頭で舵を取ることは、新しい新日本を予感させる素晴らしい航海の始まりになるでしょう。