G1が進むにつれ、あの寡黙なSANADAが固い口を開き始めました。
『最後のフィニッシュ見ただろ? アレだよ』
引用:新日本プロレス
タマ・トンガを意表を突く丸め込み技で勝利した後、バックステージで放った言葉です。
正直、この時点では意表を突いて勝ったことについて言ったのか、自分の器用さをアピールしたのか分かりませんでした。
そして、続くザック戦でもグランドの攻防の末、2戦連続ジャパニーズ・レッグロール・クラッチで勝利。
『前も言ったけど、最後のアレ見たかよ! アレの意味分かるか? 頭から落とすだけがプロレスじゃねぇんだよ』
引用:新日本プロレス
この日も丸め込み技で勝利し、やっとSANADAが言った言葉の意味が分かりました。
今流行りの危険な技の応酬だけがプロレスじゃない
それはある選手への宣戦布告…
SANADAのフィニッシュホールドはスカルエンド(胴絞めドラゴンスリーパー)と、ラウンディング・ボディプレス。
このどちらかで勝つパターンが多いですが、この技だけでG1を勝ち抜くのは難しいと思っていました。
そのタイミングでの新しいムーブ。
スカルエンドとも相性が良く、この丸め込み技で勝利した意味は大きかったと思ってます。
では、ここからが本題。
『頭から落とすだけがプロレスじゃねぇんだよ』発言を受け、SANADAの棚橋化を感じたのは私だけでしょうか?
以前のブログでも同じようなことを書きました。
棚橋とSANADAに感じる共通点は、技を魅せ、伝えるという意識。
自分の動きや技を、どう見せたら迫力を感じるか。
頭から落とすような危険な技より派手に映るよう、ダイナミックな動きに美しさを加える。
バックボーンは違えど、レスリング観に共通の想いを感じてしまいます。
そんなSANADAが意識するのは、今最も注目を浴びるケニー・オメガと飯伏幸太。
クラシカルな技に拘るSANADAは、『進化してないのが残念ですね』という内藤へのコメントを残したケニーの挑戦状のようにも思えます。
ケニーがG1開幕記者会見で語った『日本人選手というのは、やはり楽な試合をしてるんじゃないか』発言。
口にだして反論した選手は何人かいましたが、リングの上で反論する気満々の男がここにいます!
SANADAの次の相手は7・26長岡で飯伏幸太、7・28名古屋ではケニー・オメガとの対戦を控えています。
そして、このBブロック2日間のメインを飾るのは…
SANADA
G1Bブロック序盤戦を盛り上げたのがケニーなら、中盤戦を盛り上げるのはSANADAになると思っています。
もし次の飯伏、ケニー相手に2連勝したら、あの選手もトランキーロじゃいられなくなることでしょう。