濃密過ぎる6分間!?G1クライマックスの回顧

真夏の祭典『 G1 CLIMAX 』




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今年のG1も、数多くのベストバウトが生まれました。

 

石井智宏 vs ケニー・オメガ

 

 

ハングマン・ペイジ vs 鈴木みのる

 

 

SANADA vs 石井智宏

 

 

ケニー・オメガ vs 飯伏幸太

 

挙げればキリがありませんが、ベストバウトとは別に最も脳裏に残った試合がありました。

どんな時でも勝ちに拘る男と、どんな状況でも負けないことに拘る男の真向勝負。

特に試合開始から6分間の一方的な攻防は、プロレスが魅せる華やかさから最も遠い場所にある、残酷な試合展開でした。

 

さて、誰と誰の試合でしょう?

 

その試合とは…

 

 

棚橋弘至 vs 鈴木みのる

出典:新日本プロレスリング:HP

 

 

この一戦について話す前に、棚橋には借りを返したい相手が3人いると思っています。

 

1人は来年の東京ドームで実現するかもしれない、ケニー・オメガ

 

2人目はIWGPヘビー級の最多防衛記録を自らの敗北で超えられた、オカダカズチカ

 

3人目はインターコンチのベルト陥落と共に膝を破壊させられた、鈴木みのる

 

 

過去の試合で敗北を喫しただけではなく、棚橋の希望や野望を打ち砕かれた相手です。

中でも最も苦手意識を持つのは、鈴木みのると言えるのではないでしょうか?

正直G1で勝つには、虚を突き丸め込んで勝つしかないと思っていました。

 

そんな予想を180度裏切る、執拗なまでの関節地獄。

 

最近流行りのイデオロギー(※)で言えば、真逆に対峙する2人。

(プロレスでいうところの、プロレス観や思想)

いや、もしかしたら表と裏の関係で、背中を合わせて最も近い距離にいる2人かもしれません。

勝つことがすべてだと信じる鈴木みのると、勝つことが正義だと信じる棚橋弘至の一戦は、プロレスは真剣勝負だと証明してくれた試合だったのではないでしょうか。

開幕戦での鈴木みのるの勝利なくして、棚橋のG1優勝は成し遂げられなかったかもしれません。

 

 

そんな棚橋がスポーツ紙の取材で、権利証防衛記録の更新を企てています。

 

私も以前のブログで、棚橋なら沢山防衛戦をすると予想しました。

 

そもそも権利証の防衛戦とは、IWGPのベルト保持者と同等のリスクを背負って公平性を保つために行われます。

では、棚橋ならどう使うか?

 

東京ドームまでのサクセスストーリーを盛り上げるため、最大限に利用する

 

そのためにも、ハイリスクは覚悟の上です。

もし、毎月権利証の防衛戦が行われたら、11月頭に行われるPOWER STRUGGLE以降の2か月間も、東京ドーム待ちになりがちな状況を打破できるのではないでしょうか。

 

実は私、オカダとの権利証防衛戦に勝利した暁には、もう一度鈴木みのると闘って欲しいと切に願っています。

今年の成績で言えば1勝1敗の五分。

しかし、成績は五分でも試合の中身は終始圧倒されていました。

今度こそ説得力のある勝ち方をして、棚橋こそが東京ドームのメインに相応しいと証明して欲しいのです。

 

気づけば誰もが、棚橋弘至の掌の上に…