今年も多くの話題を提供してくれた内藤哲也。
しかし、話題が多かった反面、ベストバウトは何と聞かれると即答できません。
内藤哲也が今年最も輝きを見せた試合とは…
今回、東京スポーツ新聞社制定『プロレス大賞』の技能賞を獲得した内藤哲也。
そもそも『技能賞』を選ぶ基準とはなんなのか?
プロレス大賞における殊勲賞、敢闘賞、技能賞は相撲の三賞に習って付けられた賞とのこと。
では、相撲の技能賞の基準を探すとこのように記載されていました。
『優れた技能を発揮した力士に与えられる。決まり手の数が豊富なだけでなく、寄り、押し、投げ、立合いなどの基本の型に忠実である力士に与えられることもあり、そのため同じ力士が何度も受賞する場合が多い』
引用:ウィキペディア【三賞】より
これだけ読むと『プロレスの技が基本に忠実で、優れた技能で試合を決める技が豊富にある』選手が、技能賞に値すると言えるでしょう。
となると内藤より相応しい選手がいるように思えます。
純粋にプロレスの試合だけに特化すれば、新日本ではザック・セイバーJr.が技能賞に適任かもしれません。
逆にもっと広義な意味で捉えれば『プロレスでの活躍は基本水準をクリアし、尚且つ豊富な引き出しで一芸に秀でた選手』かもしれません。
それでも内藤一択とはなりませんが、今年の他の選手より秀でた技術と言われたら『話題性』だったと思います。
内藤が作った“話題”と言えば、大きく2つあったと思っています。
1つは鈴木みのると2度行われたシングルマッチ。
4月に行われた熊本大会でのインターコンチネンタル選手権は、1ヶ月に及ぶ前哨戦での舌戦もあり、どんな試合になるのか楽しみにしたファンも多いでしょう。
試合後の『一歩踏み出す勇気』という言葉は、重要なキーワードになりました。
そして、9月に行われたのはタイトルのかかっていないスペシャルシングルマッチです。
4月の話題は“期待”だったのに対して、9月の話題は“疑問”。
なぜ、ベルトを持たない両者の試合が組まれたのか?
なぜ、再び内藤とみのるが闘う理由はなんなのか?
様々な憶測がSNSを飛び交いました。
試合後も批判はありましたが、内藤の言う『0か100』か理論で考えるとこれも重要なプロレスの一部だったのかもしれません。
2つ目はロスインゴ6人目のパレハの加入でしょう。
誰が新パレハなのか多くのファンが、様々な選手を予想しました。
ファンを楽しませる贅沢な時間を作ったという意味では、最も話題性があったと言えるのではないでしょうか。
クリス・ジェリコとの初対戦も話題を呼びましたが、この件に関してはジェリコが話題を作ったという言い方の方がしっくりきます。
逆に、来年の1・4東京ドームで闘うジェリコ戦に期待したいです。
結局、内藤哲也のベストバウトと呼ばれる試合はあったのか?
改めて今年を振り返ると、1つ重要な試合がありました。
それはベストバウトと呼べないかもしれませんが、ドリームマッチと呼びには相応しい試合だったと思います。
その試合とは…
CEO X NJPWのスペシャルタッグマッチ
6月末の試合だったので完全に忘れていましたが、こんな試合がありました。
CEOとはアメリカ・フロリダ州で行われた格闘ゲームのイベントですが、今年は新日本とコラボしてドリームマッチが組まれました。
それがこの試合。
ケニー・オメガ&飯伏幸太 vs 内藤哲也&髙橋ヒロム
当時はヒロムがIWGPジュニアチャンピオン、ケニーもIWGPヘビーの王者だったこともあり、新日本のリングでは到底実現しないスペシャルなタッグマッチでした。
ヒロムとタッグを組んでゴールデン☆ラヴァーズと対戦したなんて、夢物語と言っても過言ではないでしょう。
実はYouTubeのCEOオフィシャルチャンネルでは、無料動画がアップしています。
まだ見ていない方、また見たい方は上記画面をクリックすれば、視聴可能です。
是非、ご覧ください。
今年は内藤にとって苦難の1年だったのかもしれません。
それでも、沢山の話題を提供し続けたことは、他のレスラーに真似できないことでしょう。
来年は誰もが口にするようなベストバストが見れることを、期待したいと思います。
そう言えば海外のファンの間でも、ベストバウトに内藤の名前が上がっていませんでした。
『ホーホケキョプロレスカイガイノハンノウ』さんの最新記事でも、この件が話題に上がっています。
こちらも合わせてご覧ください。
私は内藤が、ベストバウトマシーンと呼ばれるレスラーの一人だと思っています。
来年は内藤哲也の逆襲が始まると信じて…