インターコンチが役目を終える代わりに、新たに誕生する“制度”とは

挑戦権利証ブリーフケース【撮影:koba】
“独り言考察”




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IWGPヘビー級王座とインターコンチネンタル王座の統一によるIWGP世界ヘビー級王座の新設の一件に対し、まだモヤモヤしているファンも多いでしょう。

一昨日は “世界” というフレーズが付くことによる懸念に付いて記事にしました。

IWGP世界ヘビー級王座新設による最大の “懸念” とは

 

昨日の記事では飯伏幸太の目的が統一ではなく、インターコンチを守りたかったのではないかという仮説を立て検証してみました。

IWGPを守りたかった内藤哲也とインターコンチを守りたかった飯伏幸太

 

引き続き二冠統一に対してのアンケートも行なっているので、皆さんの想いを聞かせてください。

 

今まで愛着があったものがなくなると寂しさばかりが先行してしまいますが、失われるものがあるということは新しい“モノ”が生まれる可能性も出てくるわけで…

 

IWGPヘビーとインターコンチ統一で生まれた “ある疑問”

 

IWGPヘビーとインターコンチの統一、そしてIWGP世界ヘビー級王座設立による喪失感や可能性ばかりクローズアップされていますが、今回の一件で一つ疑問を感じていました。

G1クライマックスを制した優勝者に与えられる、挑戦権利証はどうなってしまうのかということです

優勝者には翌年に行われる東京ドーム大会でのIWGPヘビー級王座への挑戦権利が与えられ、何度か防衛の義務が与えられました。

 

この権利も純粋なIWGPヘビー級王座はなくなるわけですから、見直される可能性もあるでしょう。

インターコンチネンタルのベルト以上に、ファンにその存在価値を問われた権利証です。

この権利を見直すなら今年のG1クライマックスからになるのではないでしょうか?

 

インターコンチが無くなる代わりに誕生するもの

 

もしIWGPヘビーとインターコンチネンタルの統一が二冠防衛戦で検証されていたのであれば、KENTAが手にしていたUSヘビー級王座の挑戦権利証争奪戦も検証材料だった可能性もあるのではないでしょうか

NEW JAPAN CUP USAを制したKENTAは、約6ヶ月間の間に5回も挑戦権利証の争奪戦を行なってきました。

G1優者で得る権利証と決定的な差は、“お尻が決まっていない”という点です

いつ王者のジョン・モクスリーに挑戦できるか分からないという不安と、いつかモクスリーが突然現れるのではないかという期待。

モクスリーがNJPW STRONGに現れKENTAを襲撃した際の驚きたるや…

今までにはない権利証争奪戦のストーリーを堪能することができました。

 

挑戦権利証は挑戦者が主役のストーリー

 

G1クライマックス優勝者は、翌年の東京ドーム大会でのIWGP世界ヘビー級挑戦が確定するという制度に変更される可能性もあると思っています。

つまり、防衛戦は行わなくていいということ。

その代わりその権利とは別に、何度か防衛を重ねれば世界ヘビー級へ挑戦できる権利が与えられる制度が作られれば、新しいストーリーが生まれます

ベルトを持つ王者のストーリーではなく、王座への挑戦権を獲得する為の挑戦者のストーリー。

 

例えば3回以上連続で防衛に成功すれば、IWGP世界ヘビー級王座に挑戦できる権利が与えられるとか

途中で防衛失敗すれば、新たに権利を得た者が再度連続防衛を目指すという挑戦者が主役の制度です。

 

今までの権利証争奪戦は『G1を優勝したのに』という絶対負けてはいけないシチュエーションがありました。

今回のこのG1優勝という呪縛を取ることで、フラットな競争が生まれるのではないでしょうか。

応援する側も争奪戦に参加する選手も“縛り”がなくなり、純粋に楽しむことができます。

 

新しい “制度” が生まれる可能性に期待

 

仮にIWGP世界ヘビー級王座が海外の団体に流出してしまっても、この制度が生まれれば挑戦者の闘いは続けることができます。

あくまで妄想の域を出る話ではありませんが、今までの “モノ” がなくなるということは新しい “モノ” が生まれる可能性が出てくるということでしょう。

今が新日本プロレスの分岐点であり、我々ファンはその歴史の保証人になっているということです。

 

本日は17時から「旗揚げ記念日」大会が日本武道館で行われます。

メインイベントでは最後の二冠戦が行われ、現王者の飯伏幸太とジュニア王者のエル・デスペラードが闘います。

勝者がIWGP世界ヘビー級王座を認定されるという、歴史的瞬間をみることができます。

新しい時代が始まる瞬間に立ち会うことができれば、ファンにとっても貴重な財産となるはずでしょう。